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2020/08/27

PC改造計画(2)~CPUの性能

 

 (2022/02/12更新)

 

 Core2Duoよ、さようなら!

 

 コロナの影響による巣ごもりで始めたPC改造計画はお盆の入り頃まで続いた。4月から4ヶ月余りで19台のノートPCを分解した。

 

 19台のうちCPUを交換したマシンは6機種10台だった。9台はCPUがソケット方式でないためCPUの交換自体ができないマシンだ。3台は既に廃棄済みだ。CPUの交換に失敗したわけではない。CPUが交換できないマシンはファンの掃除とCPUのグリスの塗り替えを行った。

 

 廃棄した3台のマシンはいずれもCore2DuoのCPUを搭載したマシンにSSDを換装して使用していた。Core2Duoを搭載したPCは私の経験からすると限界マシンだったように思う。1台はHPのNX6310(T5500→T7200にCPUを換装)というPCだ。解像度も1024×768と今ではあまり見かけない低解像度のマシンだった。

 

 もう2台は東芝のかつての人気モバイルノートRX1とRX2だ。この2台はCPUの交換ができないマシンのため、ファンの掃除とCPUのグリスの塗り替えを行った。発売当時は薄型軽量のフラッグシップ機だった。とても高額な製品だったため、いずれも発売から時間が経ってから中古で購入したものだ。携帯用のマシンとしてRX1は重宝した。

 

 しかし、3台のCore2Duo 搭載PCはWindows10マシンとしては非力でCPUの使用率が常に100%近い状態だった。CPUの温度は80度を超えることがあり、相当PCに負荷がかかっていたように思う。NX6310とRX2は使用中に突然、電源が落ちて昇天してしまった。

 

 壊れたのは高温になったCPU自体ではなく、おそらく高温で劣化を早めていただろうマザーボード上のコンデンサー等の部品がショートしたようだった。その証拠にRX2は電源が入らなかったが、バッテリーだけならちゃんと動いていた。RX2とRX1は同じバッテリーなのでRX1で充電してバッテリー駆動でRX2を使用することも可能だった。

 

 👉パソコンはなぜ熱に弱い?パソコンの冷却をしっかりしなければいけない理由

 

 メーカー修理の場合、こうした故障は即、マザーボードの交換となる。しかし、こんな古いPCのマザーボードがメーカーに修理用在庫として残っているわけがない。

 

 修理を頼むなら専門の修理業者になるだろう。依頼を受けた業者も汎用部品がない修理部品は同じ中古の機種を探して部品取りするしかない。

 

 マザーボード上の多数のコンデンサー等の極小部品からショートしているものを探し出す作業は業者でも手間のかかる仕事になる。いずれにせよ、修理するくらいなら同じものを探して購入した方が安い。

 

 ということでNX6310、RX1、RX2の3台を民間の引取り業者に処分をお願いした。RX1は壊れてはいなかったが、メモリが1.5GBしかなく、Windows8.1とWindow10のどちらのOSでも処理速度が遅く、いらいらするレベルだったのでいっしょに処分することにした。

 

 CPUに関心を持つ

 

 コロナ禍の暇つぶしのPC改造計画は、YouTubeで公開されていた有名なユーチューバーのノートPCのCPU交換事例をたまたま見たことから始まった。

 

 👉改造!!ノートPCのCPU交換方法/手順 Core i5パソコンにアップグレード

 

 以前、中古で購入し、家内が使用した後にしばらく放置していた色まで同じノートPCの分解だった。いずれ処分するつもりだったマシンだ。SSDに換装していたのでWordやExcel、インターネット程度の作業なら問題なくこなせるマシンだ。外観もきれいだった。

 

 しかし、趣味で購入したノートPCが何台もあるので比較的性能の低いマシンからいずれ処分する必要があると考えていた。

 

 最近までCPUの性能については漠然とした知識しかなく、PCについてはSSD、Corei5以上のCPU、8GB以上のメモリを搭載したマシンという以外のこだわりはなく、ハードウェアに対する特段の関心はなかった。

 

 今回の改造計画でCorei5のCPUも世代や種類により随分と性能差が存在することを知った。世代が上がる程、新しく開発されたCPUということになるのだが、新しい世代のCPUの方がそれ以前の世代のCPUより必ず性能が上だとは限らない。ただ、第8世代のCPU辺りから世代が性能を表すようになってきている。

 

 性能についてcorei3<corei5<corei7、旧世代<新世代の関係が法則論として成り立つが、常に真ではない。第1~4世代のノートPC向けのCoreiのCPUには型番の最後にMの文字が付いている製品が多い。第3世代からUやYが付けられた低消費電力のCPUが登場し、第5世代以降は型番にMが付く製品は生産されなくなっている。

 

 ノートPCの性能はY<U<Mの順で性能が高くなっている。この順序は消費電力量と比例している。Yの付くCPUは超小型PCやタブレットに採用され、Uの付くCPUは薄型の低消費電力のノートPCに使われている。

 

 YとUの付くCPUはバッテリー駆動時間重視のモバイルPC向けに開発されたようだ。「ようだ」という書き方にしているのはPCについて専門家でもない私には断定できるほどの知識がないためだ。ここでの記述はあくまでも私の狭い経験と知識から割り出したささやかな見解だと思って読んでほしい。

 

 CPUの性能はクロック数に比例するが、クロック数が高くなるとCPUの温度が高くなる。CPUは高温になると性能が落ちるという問題があり、発熱を抑えて性能をあげる必要がある。ただし、最近のCPUはベースクロックで性能を判断することはできない。CPUのコアの数がクロック数に代わる指標のようだ。

 

 CPUの性能を表す指標としては数字の大きさで性能を示すベンチマーク(Pass Mark)がもっともわかりやすい。単純に数字の大きいものが性能が高く、実際の体感性能とも一致しているように思う。

 

 タブレット化するノートPC~消費電力と性能の狭間で

 

 PCの普及に伴い、移動先でPCを使うケースが増え、軽くて長時間バッテリーが持つ携帯性に優れたPCが求められる時代になり、メーカーは消費電力を抑えたPCを開発することに力点を置いている。

 

 しかし、バッテリーの持ちを長くするために消費電力を抑えるだけだとPCの性能が下がってしまうという問題がある。残念ながら第5~7世代の低消費電力のCPUを搭載した薄型のノートPCはバッテリーが長時間持つ代わりに性能が犠牲になっている印象がある。

 

 第5~7世代の低消費電力のCPUの性能は第3・4世代のCPUの高性能な製品に及ばない。だから、携帯性より性能を優先する私のようなユーザーには携帯性を優先した第5~7世代の低消費電力のCPUを搭載した薄型のノートPCにはあまり魅力を感じない。

 

 せめて後から性能をアップさせる術が残されていれば違うのだろうが、第5世代以降のCPUを搭載したPCはCPUが半田付けされていて交換できないし、メモリもオンボードで増設不可だったりする。それどころかタブレットのように薄い筐体の中にバッテリーが内蔵されていてユーザーがバッテリーを交換するのが難しい製品がほとんどだ。ノートPCの筐体がタブレット化している。

 

 ノートPCの購入時に長期の保証プランに加入していないと故障したら買い換えないといけないかもしれない。こうした中古ノートを安く購入してもバッテリーの寿命が残り少なくなっていれば高い買い物になってしまう。家の中で据え置きで使用するならもっと性能が高い製品が安く手に入る。なんとも中途半端な製品だと思う。

 

 もし、私がこの世代の中古製品を購入するなら、バッテリーが脱着できるものでCPU性能がベンチマーク(Pass Mark)7000前後以上、メモリ8GB以上を搭載したPCになるだろう。CPUは7000前後の性能があれば陳腐化するリスクも少なく、CPU自体が壊れることはめったにないのでCPU交換の有無はあまり問題にならない。ただし、CPUの温度が70度を超えない製品が望ましい。なぜなら、CPUが高温で壊れなくてもマザーボード上の部品が高温で劣化したり、ショートしたりするリスクがあるからだ。

 

 私は携帯性にはあまりこだわらないが、一方でPCの画面サイズは13.3~14インチのものが好きだ。私は15インチ以上のPCの画面が大きすぎると感じてしまう。ノートPCに大型の液晶ディスプレイを接続したときも私は違和感を覚える。だから13.3インチのIPSパネル液晶ディスプレイを外付けのセカンドディスプレイとして使っている。

 

 解像度が1600×900(HD+)くらいのPCが画面が見やすく、PCとセカンドディスプレイの解像度を同一にすると視線の移動がスムースで使いやすいように感じる。WordやExcelを使うときはリボンの表示を最小にして画面の有効面積がなるべく大きくなるように工夫している。

 

 CPUのコア数と性能がリンクしている

 

 消費電力を抑えると性能も抑制されるという問題を解消するためにメーカーはCPUのコアを分割して数を増やすという手法でベースクロックを下げ、消費電力を抑えながら多数のコア(スレッド)を使って並列処理で計算させることで処理スピードのアップを実現している。ただし、並列処理の計算が使われていないアプリには効果がないそうだ。だから、タイミングをみながらクロック数を上げるターボ機能が処理性能の向上に必要なのだろう。

 

 低消費電力の高性能PCはその性能を発揮するためにCPUがベースクロックより高いクロック数で動作するターボ機能を使って動いている時間がある。低消費電力の恩恵によりバッテリー駆動時間は延びているが、高い動作クロック数で動いているときには薄くて狭いPCの内部でCPUの温度が高くなることが容易に想像される。高温にさらされたマザーボード上の部品の劣化がちょっと心配だ。しかも、旧世代の動作クロック数の上限が4GHz程度だったのが、第10世代は5GHz近くになっている。

 

 コア数と性能は比例しているようで2コア4スレッドの製品より4コア8スレッドのCPUの方がベンチマーク(Pass Mark)の係数が高くて性能が高い。同一世代のCPUであっても2コア4スレッドのCorei7のCPUより4コア8スレッドのCorei5のCPUの方がベンチマーク(Pass Mark)の係数が高くて性能が高い場合が多い。ノートPCを選ぶ際にコア数が多いほど性能が高いという知識は参考になると思う。

 

 価格と携帯性を最優先するのでなく、性能を優先したPCが欲しいのなら、Yの付くCPUを搭載したものではなく、現在、主流のUの付くCPUで4コア8スレッド以上のCPUを搭載したPCを選択するべきだと思う。ベンチマーク(Pass Mark)は7000前後以上のCPUを搭載したマシンが望ましい。きっとゲーム分野以外なら誰でも満足できるマシンになると思う。

 

 👉ノートパソコンのCPUベンチマークと性能比較【2020年最新版】

  *一覧表の「すべて解除」ボタンをクリックして調べたい項目にチェックを入れる!

 

 私の選択~中古PCの改造

 

 もう一つの選択肢が第3・4世代のMの付く、4コア8スレッド(最後の文字がQMもしくはMQ)のCorei7でベンチマーク(Pass Mark)が7000前後以上のCPUを搭載した中古PCを購入する方法だ。

 

 自分でCPUの交換ができる人は上記のCPUに換装可能な下位の中古PCを購入して自分の気にいたマシンに仕上げてもいい。この方法は費用を抑えることができる反面、失敗すればお金も労力もパーになる。交換できるかどうかを知る手っ取り早い方法は、ネットで同じCPUの換装をした人のブログを調べることだ。もし、換装例がない場合は、やってみなければわからないという無謀な実験になる。

 

 私のPC改造計画は後者だ。CPUはCorei7の第3世代のCore i7-3632QM(35W)か、第4世代のCore i7-4702MQ(37W)当たりがいいと思う。( )の中の数字はTDPという消費電力の目安となる値で二つともMの付くCPUの中では消費電力が低目だ。ターボ機能で動作するときのクロック数の上限は共に3.2GHzだ。この2つCPUは消費電力とターボ機能の動作クロック数が低目でベンチマーク(Pass Mark)が7000前後以上のCPUという条件に合致している。ただし、これらのCPUは中古のものでも1万円前後する。中古でも動作確認済みのものなら、私の経験では問題なかった。CPUはそんなに簡単に壊れないようにできているようだ。

 

 私がこの2つのCPUを換装したマシンはCPUの温度も低めで安定して動作しており、70度を超えるものはなかった。だから高温になったCPUの温度を下げるためにファンが急激に回りだして音が気になることもない。

 

 その理由はCPUの消費電力とターボ機能の動作クロック数が低目というだけではないと思う。私が選んだ重量1.2㎏のモバイルマシンは厚みが3センチ程度あり、現在の2センチ以下の薄型ノートPCに比べると少し厚めだ。しかし、その厚みにより放熱するための空間がそれなりに確保されており、CPUの熱を抑えるためのヒートシンクや冷却ファンも現在の薄型のモバイルノートに搭載されているUの付くCPUに使われているものより大きく、冷却性能が高いということがCPUの温度上昇を抑えているのだろう。

 

 とうとう新品で購入した薄型ノートPCを分解

 

 私のメインで使用しているノートPCは、実は第7世代のCore i7-7500U(2コア4スレッド)を搭載したマシンだ。私がこのマシンを購入したときは、コア数と性能の関係を知らなかった。Core i7ならそこそこの性能があると思い込んでいた。

 

 ところが、私が先程のCore i7-3632QM(4コア8スレッド)とCore i7-4702MQ(4コア8スレッド)のCPUを換装した中古のノートPCの方がCPUのベンチマーク(Pass Mark)の係数が高く、実際に性能が上だったのだ。YouTubeとNetflixで映像をストリーミングし、ダウンロードとアップロードでCPUに負荷のかかる回線速度の計測を同時に行ってもCPUの温度が70度を超えることはなく、温度が低いマシンの最高温度は60度程度だった。筐体のサイドの排気スリットからある程度の温風が出ているが、ファンが大きな音を立てて回るのをこれまで一度も経験していない。

 

 ところがメインで使っている3年ほど前に購入した第7世代のCPUを搭載したマシンは、起動時に80~90度になり、ファンの音がとても気になっていた。それでもBTOノートPCだったこともあり、薄型のバッテリーを内蔵したPCの分解方法がよく分からなかったため、最近まで放置していた。

 

 しかし、心配になってメーカーのサイト情報と類似のマシンの分解の情報を基にして思い切ってPCを分解してみた。裏蓋を外して内蔵されているバッテリーのコネクターを外し、埃の溜まっていたファンを掃除してCPUのグリスを塗り替えてみたが、その後も起動時の温度上昇と気になるファンの音は解消しなかった。

 

 どうも起動時にアンチウィルスアプリとWindowsが行うダウンロードが原因のようだった。しかし、改造マシンとの違いはアンチウィルスアプリくらいなのでこのPCだけ急激に温度が上昇する理由がわからなかった。

 

 👉Windows Modules Installer Worker(TiWorker.exe)とは?停止して大丈夫?~Windows Modules Installer Workerが動作しているとCPU使用率・ディスク使用率が高い(100%になることもある)ため、パソコンの動作が非常に重くなってしまいまともに使えなくなってしまいます。

 

 現在はCPUとPCの構造に原因があるのだろうと考えている。新しい世代のCPUは消費電力が抑えられてバッテリーの持ちは格段に良くなっているが、熱処理対策は十分とは言えないのではないだろうか。

 

 今回、PCを分解してみてわかったのだが、PCの中はバッテリーが一番大きなウェートを占め、残され空間にたくさんの部品が過密なほど実装されていた。SATAのSSD、M.2のSSD、メモリ、無線LANカード、冷却ファン、ヒートシンクといった部品がビッチリと詰め込まれており、三密状態だった。

 

 こんな過密状態で小さなヒートシンクの下に小さなCPUが埋まっていた。Uの付くCPUは低消費電力なのでたいして熱対策が必要ないのだろう。冷却ファンの下側のPCの裏蓋に吸気のための格子戸のようなたくさんの細い切れ込みがあり、PCを使っているときにこの吸気口を通って外気がPC内部に入って来るようになっている。

 

 PCの裏側のヒンジに近い部分がバー状に高くなっており、PCと接地面との間に空間ができる構造になっている。PCの底のこのわずかな隙間を通って給気口からPC内部に外気が取り込まれ、キーボードカバーのヒンジ側の側面のスリット状の排気口から熱を逃がす設計になっている。

 

 素人目にも十分な放熱をするためには非力なように思える。第四世代までのノートPCはPCの側面に開けられた排気口からファンによって放熱していたのに比べると放熱能力が十分とは言えない。しかし、旧世代のCPUを搭載したRX1、RX2、レッツノート等の薄型ノートPCのCPUの温度も高かったので熱処理問題は薄型ノートPCの宿命なのかもしれない。

 

 狭い筐体の中で温度が上昇したら小さなファンを強力に回さざるを得ないだろう。だから音がうるさいのではないだろうか。しかし、温度が80度を超えることがあるので放熱のための設計に問題があるのではないだろうか。それでも、いつもしばらくすると40度台まで温度が下がり、ファンの音も聞こえなくなるのが救いだ。

 

 👉なぜ同じCPUでも性能差が出るのか? 新VAIO TruePerformanceが教えてくれるノートPC設計の難しさ~ノートPCはバッテリや小容量のACアダプタといったかぎられた電力で動かす必要がある。さらに、筐体を薄く軽く作らないといけないため、より小さな冷却機構で放熱を実現する必要がある。その熱設計の枠を規定している数値がTDP(Thermal Design Power : 熱設計消費電力)だ。なお、誤解してはならないのだが、TDPはCPUのピーク時の消費電力ではない。「CPUがこの電力を消費しているときに発生する熱を排熱できるように設計しなさい」という指標だ。TDPの数値が大きければ大きいほど、より高度な放熱機構などを実装しなければならない。現代のノートPCでは、Hシリーズ(AMD/Intelとも、ゲーミングノートPCなど)が45W、Uシリーズ(AMD/Intelとも、薄型ノートPCなど)が15W(一部は28W)、Yシリーズ(Intelのみ、超小型PCやタブレットなど)が9~5Wに設定されている。繰り返しとなるが、TDPは設計スペックのターゲットクロック周波数(現在はベースクロック周波数と呼ばれている)で動作したときの典型的な消費電力で、スペックどおりにCPUが上限に張りついて動作しているときであっても、きちんと排熱して規定のクロックで動き続けるように設計しなさい、というPCベンダーの設計者に対しての指標だ。

 

 中古PCの改造条件

 

 最初にターゲットマシンの性能向上が見込める上位のCPU(例えば、Core i7-3632QMやCore i7-4702MQ)を探し出すことが改造計画の第1歩だ。

 

 ソケットの型式が同一でチップセットが対応していることがCPU換装の必須条件になる。そして、マザーボードも対応していること。マザーボードがCPUの換装ができるものかどうかの目安としてターゲットマシンのシリーズに同じCorei7のCPUを搭載したマシンがないか調べてみるのがいいだろう。

 

 同一シリーズに同じCPUを搭載したマシンがない場合や他に換装してみたいCPUがある場合は、上記の条件に当てはまる換装可能と思われるCPUを見定めてトライしてみるしかない。しかし、こればかりは実際にやってみなければわからないという人柱的勇気が必要になる。幸いにして私がCPUを換装したマシンに現在のところ不具合はなく、前述のCPUに交換したPCについてはストレスフリーと表現できるほど性能が向上した。レスポンスがよく、手動で行うWindowsのUpdateも驚くほど早く終わる。

 

 こうした成功体験から、趣味が高じてわざわざCore i7-3632QMとCore i7-4702MQが換装可能と思われる中古マシンをオークションで仕入れてしまった。液晶に問題なさそうな本体に多少の傷や汚れがあったり、HDDやACアダプターが欠品している値段の安いPCを落札してPC改造計画を拡大した。

 

 6台の中古マシンを購入したが、傷も少なく状態が一番よさそうに見えた1台のPCが、原因は特定できなかったが、マザーボードもしくは液晶の部品に不具合があったようで、起動してしばらくすると画面に線が出て、画面全体が白くなる症状が現れるようになり、だんだんひどくなり、BIOS画面でも同じ症状が出現したため、同一機種の部品取り用のマシンにした。(注)その後、液晶パネルを交換することで問題が解決した。

 

 残りの5台はCPU換装後も問題なく、稼働している。4台は同一シリーズで筐体が共通のものが使われていて型名と発売時期が異なるものの、第4世代のcorei3もしくはcorei5を搭載したマシンでCore i7-4702MQ(ベンチマーク Pass Mark 7150)に換装したマシンだ。残りの1台は第3世代のcorei3を搭載したマシンでCore i7-3632QM(ベンチマーク Pass Mark 6877)に換装したマシンだ。

 

 この拡大PC改造計画で気づいたことがある。それはPCの解像度だ。現在、PCの解像度は4K対応の製品が市場に出ているが、解像度と消費電力は比例しているので不必要に解像度の高い製品を選ぶとバッテリー駆動時間が短くなってしまう。

 

 また、解像度が高くなると文字が小さくなり、読みにくくなる。文字が読みにくいからと解像度の設定を下げるなら、何のために解像度の高い製品にしたのかというジレンマが生まれる。

 

 これまでフルHD辺りが丁度いいと思っていたが、PC改造計画実施後は1600×900のHD+が一番いいと思っている。文字のサイズはこの解像度で推奨の125%にしているが、とても読みやすい。そう言えば、携帯用として使っているレッツノートNX2は12.5インチで解像度がHD+だ。レッツノートは軽くて頑丈なだけでなく、解像度もユーザーからの支持に貢献しているのかもしれない。

 

 ただ、NX2は視野角が広くないので斜め方向から見るとちょっと画像が見辛い。今回、CPUをCore i7-4702MQに換装したマシンは13.3インチのHD+だが、IPSパネルなのでどの角度から見ても見やすい。大きさ、レスポンス、解像度で、現在、私が一番気に入っているマシンだ。実は、このマシンのことを書くためにこの記事を書いている面がある。

 

 今回のCPUに関するまとめとして以下の記事を紹介したい。99位までのCPUの評価についての記述を飛ばして以下の目次の内容(リンクの記事の中の目次で該当項目をクリック)を読んでほしい。パソコンに門外漢の人にとってはちょっと読み辛いかもしれないが、PCを劇的に速くする方法はCPUやメモリではなく、HDDをSSDに換装することだということ、CPUの性能がコアの数に比例することが理解できれば十分だと思う。ノートPCを買うとき、買い換えるときの判断基準の参考に。

 

 👉【2020年最新版】おすすめCPUの選び方とベンチマーク性能比較 Intel,AMDを横断的にランキング評価

<目次の抜粋>

・コア数を2倍にすると性能を維持したまま動作周波数を半分にできる よってコア数が増えるほど動作周波数(~GHz)が低くなる

・2ソケット以上のマルチプロセッサと、マルチ「コア」プロセッサの違いは何か

・CPUよりも高速化の方法に乏しく頭打ちのメモリ

・メモリ速度とCPU速度の頭打ちはSSDでカバーできる

・CPUは業界第一位の設備投資額が最も大きいメーカーのものを買う:現状はIntel

・IntelはMath Kernel Libraryで数値計算を高精度で高速化できる 機械学習や金融分析をするならIntel一択

・実はコンピュータの中心はCPUではない CPUはチップセットにぶら下がっている構成要素の一つ

・CPUとマイクロプロセッサ(MPU)の違い

 

 汎用コンピューターしかなかった時代には、専用のコンピューター室にコンピューターを冷却するための巨大な空調が設置されていたが、ノートPCでも熱との闘いがPCの内部で続いている。熱との闘いは終わることはないだろう。

 

 つづく

 

 (追記)文字も画像も見やすい2Kモバイルディスプレイ

 

 私は最近、マルチディスプレイ(デュアルディスプレイもしくはトリプルディスプレイ)でPCを使っている。そこでわかったことは4K対応のPCを使っているなら4Kではなく、13.3インチの2Kモバイルディスプレイを利用するのがベストだということだ。

 

 2Kモバイルディスプレイ(文字サイズ200%に設定)は文字が読みやすいだけでなく、4Kより画像がきれいに見える。高額の4Kは違うのかもしれないが、私の経験では4Kモバイルディスプレイ(文字サイズ300%に設定)は画像が白っぽく、ぼやっとして見えておすすめできない。

 

 アマゾンなら中華製の2Kモバイルディスプレイが1万円台前半で購入できるが、解像度と画面の美しさは侮れない。文字も200%表示にすればとても読みやすい。耐久性はわからないが、この価格なら、不具合が出ても買い替えることができる。(アマゾンの場合、初期不良だけでなく、性能に問題があった場合でも簡単に返品もしくは交換ができるのでリスクが少ない。)

 

 (参考)CPUのパッケージの規格とCPUの交換

 

 ノートPC(モバイル向け)のCPUで交換可能なCPUはパッケージがPGAという規格のものだ。PGAのCPUは生け花で使う剣山を裏返したような形で配列されているピンを基盤の受け口のソケットに挿す構造になっている。通常、FCPGAxxxxのように表記されている。

 

 次のリンクの表を見れば、PGAのパッケージが第4世代(Coreix-4xxxと表記)まで存在し、末尾にM、MQ、QMの付くものだとわかる。

 

 👉CPU比較 | Intel Core i7 (モバイル向け)

 

 ちなみに末尾の文字については次のリンクを参照してほしい。

 

 👉ノートPC用のCPUの選び方とCPU性能をわかりやすく数値で紹介!~「CPU型番末尾のアルファベットの意味」

 

 CPUのパッケージの規格の説明については「一方、ふうえんさんちでは… ノートPCのCPU交換」というブログに詳しいので以下に抜粋してみた。

 

 CPUのパッケージには、主にBGA (Ball Grid Array)、PGA (Pin Grid Array)、LGA (Land Grid Array)の3種の規格が用いられている。

 

 BGAパッケージとは、パッケージ底面に球状のハンダボール(ball)が格子状に配列されたものをいう。gridは格子、arrayは配列・配置という意味である。BGAのCPUは、基板(マザーボード、メインボード)に直接ハンダ付けされ(俗に「直付け」などと呼ばれる)、CPUの着脱を可能にするソケットという受け口は通常用いられない。ソケットを使用しない分、基板にCPUを装着した場合の高さを低く抑えられるという利点があるとされる。その反面、基板に密着されるため放熱冷却に問題があり、熱が直接基板に伝わるので周辺の部品が高温に曝されることから、低電圧の製品が開発され、TDP(熱設計電力)が低く抑えらているものが多い。

 

 PGAパッケージとは、ハンダボールの代りにピン(pin)が格子状に配列されたものをいう。これを受けて固定するために基板にソケットが装備される。

 

 LGAパッケージとは、landと呼ばれる電極パッドが格子状に配列されたものをいう。これも通常、実装にはソケットが用いられる。Intelでは、デスクトップ及びサーバー向けのCPUの多くは、LGAとなっており、主にモバイル向けのCPUにPGAとBGAのパッケージが使われている。

 

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