桐が桐10sにバージョンアップしてExcelとの親和性が高まったように思う。桐のデータを最新のExcelファイルとして出力することができ、出力が完了するとExcelが自動的に立ち上がる。あるいは、必要なデータ項目だけCSVファイルとして出力してExcelで開いてもいい。
Excel側からは桐ExcelブリッジというアドインソフトをExcelに組み込むことで簡単にデータの受け渡しができる。私はアドインを使わずに事前に作成しておいた桐のファイルを開いてExcelで作成したデータの必要な部分だけを範囲選択してコピーして桐の編集タブの中の「形式を選択して貼り付け」を使って桐にデータを貼り付けることが多い。手軽なのでよくこの方法を使っている。
少し不便かなと感じているのは2台にインストールできるのだが、桐10になってからオンラインでアクティベーション管理が行われ、2台同時に桐を使うことはできないことだ。Excelのように2台同時に使えるといいかなと思う。
私は趣味で桐を利用しているのでちょくちょく簡単なデータベースを作成して使っている。最近ではブルーレイディスクに録画保存したWOWOWの海外のドラマや映画の管理をする目的でデータベースを作成して使っている。大量のディスクがあるので最近は何を録画したのかよく分からなくなっていた。録画したディスクは見終わると再度、録画用に利用している。
桐には簡易表を使って簡単にデータベースの表を作成する機能があるのでExcel感覚で表を作ることができる。作成した表は自由に再定義することができるのでExcelでデータベースの表を作るより簡単で柔軟性が高い。表示レイアウトも一回やり方を覚えれば簡単に編集できる。
桐の強みは入力するデータの種類(字種等)や入力方法を細かく設定できることだ。半角の数字のみを入力する場合は他の字種の入力を制限することができるので項目ごとに入力データを統一することが可能だ。大量の文字データを入力する項目は「拡張編集」を設定しておくだけでその項目にデータを入力するときに新しい編集画面が開くのでとても見通しがよい。
また、1行のデータ量が多いときは「表示段数」ボタンを押して一画面に行を数段に分けて表示することが可能だ。データを1件ごとにカード形式で編集したいときはフォーム機能が用意されている。フォームも簡易作成機能を使えば簡単にカード形式の入力画面を作成することが可能だ。
また「値集合」という機能を使って入力項目を予め登録しておけば、入力するときに選択形式でデータを入力することができる。登録する選択データの量が多いときは、「表引き」機能を設定しておけば予め別の表に登録しておいたデータを選択するだけで入力できる。表引きに使う表も通常の方法で作成することができる。
私は定義した桐のデータベースの入力データをよくExcelで作成して先程の「形式を選択して貼り付け」機能を利用して桐の表にデータをコピーしている。
連続した西暦(例えば1980年から2018年までのデータ)を入力するときはExcelのオートフィル機能を使ってデータを作成した方が効率がいい。要は入力するデータをどちらで入力する方が楽かを考えて最近は作業することが習慣になっている。
桐のコマンド機能は使っていない。コマンドは一種のプログラムだが、プログラムは時間が経つと自分で作ったものでも後で修正するときに時間ばかりかかって効率が悪いので使わないことにしている。プログラムでシステムを作成するのが仕事ならともかく、ユーザーがプログラムを作成するのは邪道だと私は考えている。だから私はExcelでもマクロ機能は使ったことがない。
というわけで最近は、Excelと桐を利用することが多くなった。データベース的なものは桐で作成した方が断然、しっかりしたものが簡単に作成できる。一方、集計するような作業はExcelが断然、使い勝手がいい。必要に応じてCSVファイルにしたり、桐へのデータの貼り付けを使い分けている。
ちなみに、桐のデータを一覧表形式で印刷するときは印刷に必要な項目のみCSVファイルで出力してExcelで開いて印刷する方が簡単で体裁がいいものができるように思う。
一方、データを一件一件をカード形式で体裁のいいフォームで印刷することが桐では可能だ。レポート機能でレポートの種類からカード形式を選択してデフォルトで自動作成してから後で体裁を整えれば手間もかからず、簡単に見栄えのいいフォームを印刷できる。
桐とExcelを利用する頻度は増えたので両者に対する理解度が深まり、最近はワープロ感覚で両者の表を作ることができるようになった。何事も習熟することが効率アップにつながるように思う。桐は多機能なので全体像をつかむのに時間がかかるかもしれないが、簡易作成の機能を使ってとりあえず表を作り、データを入力してトライアル&エラーで理解を深めるのが最善の近道のように思う。
データを入力して不備があれば、ワンタッチで定義画面を開くことができるので試行錯誤で自分に使いやすいデータベースに仕上げていくことができるのでとても使いやすいと思う。仕事で利用すれば仕事の効率が上がると私は思う。
桐は奥が深いのでプロユースから個人の趣味までその領域は広い。他のソフトに比べて価格は高めだが、趣味で書籍や収集したデータを管理したい人にはとても役立つソフトだと思う。
桐の宣伝が目的ではありません。自分の作業の効率をパソコンで上げたい方への情報として書きました。
おしまい