著者からのメッセージ
「地方消滅論」が農山村に強いインパクトを与えている。「どうせここは消滅する地域なのだ」という「諦め」の気持ちは確実に拡がり始めている。「消滅論」は「地方創生にむけた警鐘」どころか、政治的な「地方たたみ」の尖兵となりつつある。
他方で、農山村の内発的な「地域づくり」は、自らの地域の課題に立ち向かっている。その取り組みは、現場の知恵にあふれている。そして、そこには都市の若者を中心とする応援団が合流しつつある。「田園回帰」の動きである。「地方消滅論」が見逃した、農山村の可能性がここにある。
いま、農山村では「諦め」と「可能性」がつばぜりあいを演じている。これが、日本の将来に直結する農山村の現実である。それに対して、私たちは何ができるのか。読者とともに考えたい。
〇「自治体消滅論」はがさつ、農山村は残る 「誇りの空洞化」を克服すれば消えない
〇『地方消滅の罠』 山下祐介著、『農山村は消滅しない』 小田切徳美著
〇「地方消滅」は、やはり岩手県で売れていた あの本は47都道府県のどこで売れたのか
*『地方消滅』が発売された8月以降に購入された「併読書」本ランキング掲載
1位「地方消滅の罠」 8位『農山村は消滅しない』
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