最近、水回りを中心にした内装のリフォームをした。20年を経過し、水回りの劣化が進んだためだ。昨年は、給湯器が壊れ、取り替えた。これで3台目。しかし、風呂場は、浴槽も結構きれいなので今回は、リフォームの対象から外した。トイレは、2箇所とも入れ替えた。便器は、まだまだ十分使えたが、一体型だったため、便座(ウォシュレット)だけの交換ができないので、今度はタンクとウォシュレットを別々にした分離型の製品にした。
ウォシュレットは、しょっちゅう壊れ、基板の交換もしたが、最後は、修理部品のメーカー保存期間切れとなり、修理不能となってしまっていた。1台は、便座スイッチ不良となり、座り方によって温水が出たり出なかったりした。
トイレを分離型の製品にしたのは、もうひとつ理由がある。一体型は、デザイン性では優れているものの、メンテナンスに難があるだけでなく、断水したらまったく使用不能だ。3年前の東北大震災の際にそのことに気づいた。分離型なら、手動でタンクに風呂の残り湯を入れて使うこともできる。
私は、最近、いいもの(値段の高いものを意味しない)を永く使うことが、有限な資源を大切にすることにつながると考えている。いいものとはメンテナンス性が高く、修理すれば永く使える、シンプルな製品ではないかと思う。無論、デザインも重要だ。私は、デザインについては、シンプルなものが好きなので幸いベクトルが一致しているように思う。
住みながらのリフォームは初めてだった。内装のリフォームは若い頃住んでいた団地の内装のリフォーム以来だ。子供の頃から、現在の住まいに引っ越して来るまで、一度も10年以上同じ所に住んでいたことがないのでリフォーム自体、経験があまりない。リフォーム中は、洗面室の工事で風呂が使えなかったり、キッチンが使えなかったりした。風呂は、スポーツクラブの風呂やスーパー銭湯を利用したが、やはり、自宅の風呂が一番落ち着く。メリットは、風呂掃除の必要がないことだろうか。
一番困ったのは、キッチンが使えなかったことだ。食べるものは、昼は、コンビニ、夜は、外食で対応したが、しばらくすると飽きてしまった。また、コンビニや外食にすると野菜が十分に取れないことに気づいた。しばらくして、便秘気味になってしまった。私は、普段、便秘になることはない。せいぜい、便秘になるのは、健康診断でバリウムを飲んだときくらいだ。
ところで、住まいの工事は、どうしてもトラブルが避けられないように思う。新築のときも設計段階で依頼した内容と実際のできあがりが違うことがしょっちゅうあった。リフォームは、既に造られたものを直したり、改造する場合、メンテナンス部品や代替品が存在しない場合が多く、制約が多い。そうしたことを考慮して上で工事を始めてもいろいろと考慮外のことが生じる。
番組のビフォーアフターのように骨組み以外すべて壊すなら制約は少ないかもしれない。しかし、ビフォーアフターの工事は、リフォームと言えるのか疑問を感じなくもない。ときどきそこまでやるなら、新築した方がいいのではないかと番組を見ながら思うこともある。
今回も打ち合わせ段階で可能だと思っていたことが、工事を始めたら、軌道修正を余儀なくされたことがあった。いわゆる、考え落ちだ。コンピュータの世界でミスのないプログラムを書くことが難しいのと同じで、おそらく、リフォームでもバグ(考え落ち)は必ず発生するように思う。しかし、その考え落ちに至ったときにいかに代案を考えるかが大切なように思う。
今回、考え落ちで洗面室の壁収納についていた照明のスイッチが不要になってしまい、そのスイッチを生かすために間接照明器具を追加で増設したら、これが実際に住んで見て大いに役立っている。洗面室を使わないときに照明を付けておくことは電気の無駄な消費になるが、LEDの小さな間接照明は洗面に続く廊下の誘導灯代わりになる。
玄関に続く廊下の先の洗面室の扉を開けたままにして間接照明を点けて外出から帰って来たときに玄関を開けると洗面室のその間接照明がほのかな灯りを玄関まで運んでくれてほっとした気持ちになるから分からないものだ。
何が成功か、失敗だったかは、住みだしてから分かるのがリフォームかもしれない。だから住む前にリフォームの完全な設計図など作成できる訳がないのではないだろうか。ドクターXの主人公のように「私、失敗しないので」という訳にはいかないようだ。
ましてリフォームは、元請けの担当者経由で大工さんや設備工事の人にお願いするものなのでコミュニケーションという問題があるから思いどおりにならない可能性が高いと思っていた方が精神衛生上いい。
リフォーム工事中に移動した家財をリフォーム後に整理・分類して処分したが、これが思いの外、大変だった。工事前の家財の移動もそれなりに面倒くさかったが、工事後の整理と処分はもっと大変だった。何故なら、工事前の移動は、とりあえず段ボール箱に詰めれば終わりだ。
しかし、整理と処分は、家財ひとつひとつを吟味して必要か不要かを判断して収納場所と収納方法を決め、かつ汚れているものはきれいにして、あわせて収納場所も今回、掃除したので正直、途中でめげそうになった。
家財の中には、20年以上仕舞われたまま、ただの1回も日の目を見なかった品物が沢山あった。今回は、こうした日の目を見なかったものは、極力処分することにした。燃えるゴミやプラスチックゴミは毎週集積所に出せるので苦労はしないが、不燃ゴミや有料の粗大ゴミは、処分するにも時間と手間がかかる。
また、家内がいらないと考えるものと私がいらないと考えるものについて価値観の相違があり、調整に苦労した。それで、私は、自分が残しておきたいと思ったものでも「見えないものは使わない」、「これまで使わなかったものは今後も使わない」という理論のもとに自分のものを率先して処分することで家内にも同じ考えで処分するよう求めて折り合いを付けた。
実際にこうして整理、処分することで物置の中も奥の方まで見渡せるまでになった。物置以外の収納も家財は関連づけて分類し、扉を開けたときにどの収納ボックス(ダイソーの半透明の種々の収納用トレー等を利用)に何が入っているか一覧できるように工夫したことでモノの出し入れがスムースで楽になった。家内もそれを認めているので労力を費やした甲斐があったように思う。リフォームをしなければ、こうした面倒くさい作業をすることはなかったと思う。
こうしたことからリフォーム工事中とその後の整理の期間中、実は、ホームページの更新に手が回らず更新を少し休んでいた。今日以降また、以前のペースで更新していきたい。 おしまい
(追記)
今回のリフォーム後の掃除でとても役だったグッズがある。それは、家財や建具の汚れ落としに使ったクリーナーだ。私は、よく通販で洗剤等のクリーナー商品を買う。しかし、これまで満足のいく商品になかなか出会えなかった。用途に制限があったり、素材によってはかえって家具や建具を傷めてしまう商品も多い。そして、大半が掲げているような性能を発揮できない商品が多い。
しかし、今回使った「汚れとりつや之助」というちょっとふざけた名前のクリーナーは、ほとんどの素材を痛めることなく汚れが取れ、使用後はつやが出て満足いく製品だった。ただし、つや消しの素材には、つやが出てしまうので使えない。それ以外は私の使用した範囲では、素材に影響を与えたものはない。
使い方もいたって簡単だ。柔らかい素材のきれいな布(雑巾でもOK)を水に濡らして固く絞った後で原液を少量付けて表面全体を拭くだけで汚れが取れる。(使用した布は、洗濯石けんできれいに洗えば、何回でも使える。)その後、乾いた布でから拭きするとつやが出てくる。
Q.使用上での具体的な注意事項は?
A.(以下の通り)
1. 表面のザラザラ加工した素材には使用できません。凸凹内に液が入り白く落ちない場合があります。
2. 漆、ニス塗りの家具には使用しないで下さい。
3. 使用する場合はタオル、柔らかい布(綿等)などをご使用下さい。
4. その他ご使用前には必ず本品の使用方法、使用上の注意をご覧下さい。
まだコメントはありません。