私は昨年の暮れに次の記事を読み、名古屋市は、交通の便が良く、買い物が便利な都市だから住民は住みやすいと感じているのだと思った。
『住民の9割超が「住みやすい」と答えた大都市』
名古屋市が行った市政世論調査で、名古屋のまちが「住みやすい」と答えた人が9割を超えたことがわかった。買い物をする場所が近くにあり、交通の便がいいという理由が多かった。調査は10月29日~11月12日、無作為住民の9割超が「住みやすい」と答えた大都市に選んだ20歳以上の市民2000人を対象に実施し、1052人から有効回答を得た。名古屋の住みやすさについて、「住みやすい」(45・6%)、「どちらかといえば住みやすい」(同)を合わせ91・2%が住みやすいと回答。以下省略(住みやすさの理由等の紹介。住みやすさと住みにくさの理由を調査報告書の実際の抜粋を最後に掲載した。)
(2013年12月24日15時30分 読売新聞)
しかし、本当にそうなのだろうかという疑念の芽が芽生えてきた。そこで、「名古屋市が行った市政世論調査」を名古屋市のホームページからダウンロードして読んでみた。そこで分かったことがある。住みやすい点と住みにくい点の主要な理由の上位が同じだということだ。住みやすい点の理由が「買い物する場所などが近くにあって生活に便利」(66.5%)、「交通の便がよい」(65.9%)となっている。
ところが、住みにくい点の理由も「交通の便が悪い」(52.3%)、「買い物する場所などが近くになく生活に不便」(27.3%)という理由が上位にきている。これは、回答した人の環境や感じ方でも違うという現われだろうが、住みやすさを考えたときに交通利便性と生活利便施設の充実度が不可欠だということを表しているように思う。だから、行政が住民の満足度を上げるためにこの2点に取り組むことが重要だということになる。逆にこの2点の満足度の低い街は、都市として魅力のない街ということになる。
名古屋が住みやすい点は「買い物する場所などが近くにあって生活に便利」が6割以上
名古屋が住みやすいと答えた人に、その理由をたずねたところ、「買い物する場所などが近くにあって生活に便利」(66.5%)が6割以上で最も高く、次いで「交通の便がよい」(65.9%)となっています。
名古屋が住みにくい点は「交通の便が悪い」が約5割
名古屋が住みにくいと答えた人に、その理由をたずねたところ、「交通の便が悪い」(52.3%)が約5割で最も高く、次いで「治安が悪い」(40.9%)、「買い物する場所などが近くになく生活に不便」(27.3%)、「建物や歩道のバリアフリー化(段差などがないこと)が遅れている」(27.3%)となっています。